知らなきゃソンする!
不動産必修講座
結婚した。子供が生まれた。転勤。そんなライフステージの変化から、住まい選びを考えている方必見!
住むために借りる・買うという不動産選びから、ちょっと視点をかえて資産形成としての不動産を考えてみませんか?
第2回 新築か中古か?
- 一般に新築住宅と中古住宅のメリットには、次のものがあります。
(1)新築物件
- ・設備機器が最新のタイプである
・住宅ローンが最長35年で、固定資産税や不動産取得税などの税制面でも有利
・耐震基準や住宅品質確保促進法など、あたらしい法律の適用がある
・完成前の場合は、建築途中の工事状況を確認できる など
(2)中古物件
- ・新築物件に比べて値段が安い
・買う前に実物が見られ、遮音など気になる部分を確認できる
・管理状態を自分の目で確認できる
・物件数が多いので、欲しいエリアで希望に合う物件を発見しやすい
・上下階や隣の住人がどんな人か前もってわかる
・リフォームすれば内装や設備を新しくできる など
- このように新築物件と中古物件のメリットはさまざまで、購入者のライフステージや購入動機によって答えはどのようにでも変わります。たとえば、「リタイアした夫婦が都心の楽しさを満喫する」場合と、「新婚時代は都心に住んで、子育ての時期になったら郊外の一戸建へ」という場合では視点がガラリと異なります。また、投資目的の場合は綿密な投資採算計算が前提になることは言うまでもありません。
どちらを選択するか迷った場合は原点に還って、「何のために買うのか」「何年くらい持つのか」などの基本的な条件と、それぞれのメリットとをすり合わせることが大切です。
(1)新築と中古の価格差について
- 新築マンションと中古マンションの価格は、不動産流通機構や(株)東京カンテイのHPなどから傾向を読みとることができます。
たとえば(社)東日本不動産流通機構 http://www.reins.or.jp/ の「市況トレンド-東京圏マンション流通価格指数(経済指数)」で詳細を知ることができます。また(株)東京カンテイ http://www.kantei.ne.jp/ では、随時「首都圏沿線別・中古マンション価格」「不動産市況レポート」「マンション価格調査」が公開されています。なお、データがやや古いですが、 http://www.kantei.ne.jp/release/index.html のカンテイアイ44号では「徹底比較 新築vs中古マンション」という興味深いレポートがアップされています(ただし、最近は中古マンションの値上がりにより価格差が縮小する傾向にあります)。投資目的で購入する方や、転居後の賃貸を考えている方には、カンテイアイ48号や49号なども参考になるでしょう。これらを上手に活用して最近の市況を調べることが大事です。
(2)新築と中古の価格の特徴
- ここで新築マンションと中古マンションの価格の成り立ちについて考えてみましょう。新築マンション価格の成り立ちについての最大の特徴は、「価格決定の主導権が供給者にある」ということです。供給する側としては、土地仕入れ価格・建築費・人件費、金利などをコストとして、これにリスクを加味し、さらに企業利益(販売価格に対する企業利益は、かつての2割前後から、現在はその半分を確保するのも厳しい状態といわれます)を乗せて販売価格を設定します。いったん設定された販売価格には、販売会社の利益が上乗せされており多少のことでは簡単に変更されませんから、購入者にあるのは「販売価格を受け入れるか見送るか」の選択だけです。
これに対して中古マンションの場合はどうでしょう。売主の「希望売却価格」が物件の環境や建物スペック等の「本当の価値」を正しく反映していなければ需給のアンバランスが起きます。設定価格を割安と見る購入希望者が複数いて、どうしてもその物件が欲しい場合は「希望売却価格」よりも高い金額が提示されます。そこに競争が起きれば、さらに価格は上がります。逆に「本当の価値」に対して「希望売却価格」が割高な場合は、購入希望者が現れるまで価格を下げざるを得ません。このように中古マンションの価格は、その物件の価値を正しく反映する「市場価格」として形成される傾向があり、基本的には「価格決定の主導権が需要者にある」ということがいえます。
これまでの不動産取引は相対の世界で行われましたから、仲介業者の情報網に頼らざるをえませんでした。はたして合意した金額が、その物件の「本当の価値」に見合ったものか、自分だけが高い価格を提示したのではないのか、仮に欲しい物件が買えなかった場合に、いくらお金を追加すればその物件が買えたのかなど、「市場での価格の成り立ち、競争の経過」が闇のなかだったのです。
オークションというバーチャルな市場を活用することによって競争の経過や価格形成の過程を知ることができ、他の競合者の動きを見ながら即座に自分の購入判断を変えられるようになりました。
もともと価格決定権が需要者にある中古マンションの価格は、オークションという仕組みを通じて、しだいに本来の価値を正しく反映する「購入者が腹の底から納得する価格」にまとまるようになるでしょう。こういった意味で、中古マンションの価格の方がリスクが少ないといえるのではないでしょうか。
新築・中古を選択する上での重要ポイント
・新築物件の価格決定の主導権はデベロッパーなどの供給者に、中古物件では買い手である需要者にある。
・市場価格で決まる中古の方が価格に対する納得感がある。
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プロフィール
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三輪 勝年 氏
(株)三輪不動産研究所 代表取締役/(有)サテライト・コンサルティング・パートナーズ名古屋 代表取締役/(株)サテライト・コンサルティング・パートナーズ執行役員
不動産鑑定士/不動産カウンセラー/再開発プランナー
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(社)愛知県不動産鑑定士協会理事
NPO法人日本不動産カウンセラー協会理事・NPO法人「賃貸住宅環境改善会議」理事・名古屋国税局鑑定評価員・国土交通省地価公示鑑定評価員・愛知県地価調査鑑定評価員・名古屋市固定資産鑑定評価員・日本ファイナンシャルプランナーズ協会講師・日本不動産学会会員・日本不動産金融工学学会会員・(社)不動産証券化協会会員・企業再建コンサルティング協同組合監事
主著
「固定資産税の法律実務」(新日本法規出版)
「キャッシュフロー経営のための資産の証券化」(ぱる出版)
「不動産証券化実務事例資料集」(綜合ユニコム)
「企業再生支援の実務」(銀行研修社)
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